質問者Cさん「はじめまして。いつもツイートを楽しみながら読ませていただいております!少しだけヒントをいただきたいのですが、私は文系で海外留学や海外の大学院に行きたくて、考えていても、何かと理系が重要視されていて重宝されている気がするのですが、文系の重要性だったり必要性を感じたことは今までありますでしょうか?」
卒業後アメリカで職を得たいのならば、何らかの専門性が必要
僕「ツイート読んでいただいてありがとうございます。文系ということは人文学系か社会科学系の分野ということでしょうか?だとするとHumanitiesやSocial Sciencesの分野になるので重要性・必要性は大いに感じますよ。
文系理系という分け方は僕が知る限りアメリカ社会ではあまり存在しないと思います。しかし、Humanitiesの学科イギリス文学や歴史学、言語学、人類学などの専攻はきちんと将来の職業や得られるスキル等をよく調べてから進むのがお勧めです。というのもやはり卒業後の就職や将来何をやりたいか等の、イメージがわいていないと不必要な苦労をするかもしれなからです。また、同じ文系のSocial Sciences系であるビジネススクールや、ソーシャルワーク(福祉)等のプロフェッショナルスクール(専門職大学院)と比べてかなりアカデミック色が強い場合が多々あるからです。将来のキャリアをしっかり定めたうえで、Humanities系の専攻を選ぶといいでしょう。
また、Social Sciences系は経済学・経営学・社会学など、あと公共政策もあるので就職口も比較的多いです。文系の重要性・必要性は高いと思いますが、卒業後アメリカで就職を得たいのならば、何らかの専門性が必要となってきます。特に外国人としてアメリカで働くならビザや永住権など、何かしらのワークパーミッションが必要になってきます。サイエンス・エンジニア系はEADカード(卒業後のプラクティカル・トレーニング・ビザのステータスの象徴)の期間が文系より長いとかいろいろあるので(大学院の専攻と同じもしくは関連した職種じゃないと働けないなど)細心の注意を払って大学院の専攻を選ぶといいですよ。
明確なビジョンを持つ
アメリカは技術者が不足しているので外国人留学生にトレーニングビザを長く出す反面、アメリカ人も就職したいアドミンや事務のポジションなどは外国人にも厳しいです。どんな専門を学びたいか、どんな職に就きたいか、そして、どこの都市・国に住みたいか、今から明確なビジョンを持つことをお勧めします。
アメリカで生きていくには何らかの生活の糧になるスキルが必要です。僕の場合、自分のコンピュータ・シミュレーションのスキルがかなり助かりましたよ。
将来設計エンジョイされてください!
マサトナカムラ 」
追記: 僕の回答を読んでくれた同僚のふみおセンセーからもCさんへのアドバイスをもらいました。
ふみおセンセー(以下Dr. ふ)「あと、文系でも心理とか教育は、臨床するにしてもアカデミア(R1は別かもしれませんが)に行くにしても、理系より高い英語スキル(特に会話)が要求されます」
僕「確かに!心理・教育は特にインターパーソナル・スキルの土台が大事ですもんね?」
Dr. ふ「そういう意味ではアメリカでの就職のハードルは高いですね」
僕「なるほど」
Dr. ふ「でも、日本に持って帰れるものは沢山あるので、そういう分野を見つけて留学するのもありかもです」
僕「ふみおセンセーに感謝です!」